- HOME
-
ABOUT
ABOUT
家具をつくりつづけて 気づいたことがある。 ボクらは、家具だけじゃない、 空間もつくりたいんだ。
福岡県大川市で家具づくりを始めて77 年。
ずっと家具をつくりつづけて気づいたことがある。
お客様に届けたいのは、家具だけじゃない、空間そのものだ。
『大川組子』という伝統技術の美しさを家具に取り込むことはできないだろうか。
組子の内側から光を照らすことで、空間を温かく演出できないだろうか。
箱ものとよばれる収納家具に細い脚をつけたい。
無垢材の節目を個性として表現したい。
新しいアイデアと職人のこだわりをぶつけ合い、bokuは、生まれた。やっと生まれた。
デザインコンセプトの『ヴァナキュラー・モダン』は、土着型でモダンという意味。
伝統家具とも、高級家具とも違う。
職人がつくる、上質な空間家具。
世界に一つのbokuを、世界に一人のあなたの部屋へ。
ボクらは、今日も明日も、つくりつづける。
VERNACULAR
MODERN
ヴ ァ ナ キ ュ ラ ー・モ ダ ン
“VERNACULAR(ヴァナキュラー)”には、「その土地固有の」という意味があります。
bokuではそれを、「地元の職人が、地元の素材や技術を活かして、その土地でしかできないものをつくる」という風に解釈しました。
その解釈に基づき、大川の伝統工芸である大川組子を取り入れた家具を大川の職人がつくっています。
boku は、“和モダン”や“モダン”とは異なる、“ヴァナキュラー・モダン”という新しいコンセプトを目指しました。
日本有数の家具産地 福岡県大川市
福岡県大川市は約480年前、船大工から始まり婚礼箪笥等の“箱もの家具”を中心に、
日本有数の家具産地の街として栄えてきました。
大川市はその名の通り一級河川の筑後川が流れています。
筑後川の上流で木を伐採し運搬のために筏にして川を流して海との境の最終地点が大川市です。
そのため海で漁をするための船や水車を造っていたのが始まりです。
特に船大工の技術力の高さは有名で、九州中の藩から船の製造を請け負っていたと言われています。
中でも船大工がたくさん住んでいた榎津に、榎津久米之助さんという方がいました。
久米之助さんは、1 2 代将軍足利義晴に連なる榎津遠江守の一族で、遠江守が亡くなったあと、1 5 3 6 年に大川市に寺を建立。
そこに集まった船大工たちに技術を活かして「指物」をつくるように伝えました。指物とは組子のように、
釘を使わずに木材だけを差し合わせてつくる箱や家具のことです。
このときに誕生した「榎津指物」が、大川家具の原点になったと言われています。
指物の他にも、荷物を運ぶために使う「長持」という箱物がつくられていました。
明治時代初期には「榎津箪笥」と呼ばれる、独特のデザインと優れた機能性を持った大川オリジナルの箪笥が誕生します。
「榎津箪笥」は、日田で伐採された杉や桐を材料に手作りされた大型の箪笥です。
他の家具産地では使われていない前蟻組と後蟻組と呼ばれる特殊な技法が用いられていたり、光も水も通さない完璧な機密性を保持していたりと、随所に職人たちの高度な技術が応用されています。
船大工由来の高い技術力は、現代の職人さんたちへとしっかり継承されています。
大川組子
建具生産高日本一を誇る大川。
約460年前、船の大工から始まった大川木工は、大工職人や家具職人など木工業が分業化されるのに合わせて、建具業も発展してきました。伝統の技は脈々と受け継がれ、現在のインテリアに合ったデザインの障子をはじめ、襖、ドア、雨戸、クローゼット扉なども製作されています。
「組子」は、釘を使わず、木と木を組み付けてつくる建具の技法のひとつです。
細くひき割った木に溝・穴・ホゾ加工を施して、鉋( かんな) や鋸(のこぎり) 、鑿(のみ) 等で調節しながら1本1本組付けしていきます。
この技法を使って細工を施したのが「大川組子」です。
建具職人が腕を競う中、建具の装飾として派生的に誕生したと伝えられています。
図柄のパターンは「麻の葉」や「胡麻殻」、「八重桜」など200 種類以上にもおよび、現在もこれらを応用して職人が独自に新しい図柄を生み出しています。
boku CRAFTSMAN bokuクラフトマン
大川市で磨かれた熟練の職人の技。
その土地特有の文化や技を活かし、現代の暮らしに合わせて提案する「ヴァナキュラー・モダン」というコンセプトのもと、福岡県大川市で長い時間をかけて磨かれた家具づくりや組子の職人技がbokuには数多く使われています。
bokuをつくる「丸庄」について
株式会社丸庄は、福岡県大川市にある小さな家具メーカーです。
1945年に「丸庄木工所」として創業。
以来、漆塗りの婚礼家具や百貨店向けの高級家具など、いわゆる職人技を注ぎ込んだ箱もの家具を中心につくり続けてきました。
2000年代からはダイニング・リビンクセットやソファといった脚もの家具の製作も開始。
脚ものに関しては、後発だからこそ、他産地の家具とは一線を画す個性を求め、あえて節目のある無垢材を使用しました。
また、この時期に、現在の丸庄の代名詞の一つでもある「ウェーブ加工」も誕生したのです。
「ウェーブ加工」は、無垢材の節目の流れに沿って凹凸を彫り込み、節目をより浮き立たせる丸庄独自の技術。
自然の素材感をより感じられるパーツへと仕上げることで、家具に唯一無二の存在感をもたらします。
さらに、通常の数倍も手間ひまをかけた研磨により、なめらかで温もりのある手ざわりも実現。
ちなみに、節目を生かすデザインへの挑戦によって、丸庄の職人たちの素材を選ぶ目や、木取りの感性が磨かれ、これらの職人技はbokuの家具づくりにも大いに活かされています。
商売だけ考えたら、職人がここまで手をかけて家具をつくることは非効率かもしれません。
しかし、丸庄はお客様が心から満足するものづくりにこだわり続けたいと考えています。
一生ものの家具として長く大切に使ってもらいたいからこそ、職人たちが一枚一枚の無垢材と向き合い、仕上がりを想像しながら家具をつくりあげていく。アフターメンテナンスもしっかり対応する。そして、こうした家具づくりの伝統を若い職人たちにも 引き継ぎながら、同時に新しいモノづくりの形も模索し続けます。
bokuは、私たち丸庄にとっての新たな挑戦でもあるのです。